美容師としての翼が折れる
暖かい職場で美容師をすることができて楽しい日々でした。
ですが、将来について考えることが増えました。
自分が働いている美容室は間違いなく最高の人間関係ではありました。
しかし、美容業界全体がブラックな世界ではありました。
それは了承の上、それでも美容が好きだから、みんな雇われ美容師を続けている。
そして独立して成功するというゴールを目指している方が多いです。
他店と比べてホワイトと言われている美容室であっても基本給+みなし残業代で会社員の基本給を下回る水準です。
そのため、残業代は実質出ないということになります。
新しくできたサロンの90%が3年以内に潰れてしまいます。
20年以上続くサロンは、全体の0.3%程度です。
そんな悲しい現実を自分の将来に結びつけて考えてしまいます。
自分がなりたかった美容師にはなれました。
しかし、20歳の時に抱いていた美容師への熱い気持ちはいつの間にか、なくなってしまっていました。
美容師を続けていく強い意志がある人達を沢山知っています。
その人達に共通しているのは美容バカな所です。(美容一筋という意味です)
それが厳しい美容業界で成功する上で一番必要なことなんじゃないかと思いました。
そして私は美容バカにはなれないと気づいてしまいました。
将来の不安をこのまま抱えるより安定した会社員になろうと決めました。
店長と先輩スタイリストに打ち明ける
私は自分の考えを伝えました。
店長と先輩スタイリストも私の考えを理解してくれた上で、それでも私とこれからも働きたいと言ってくれました。
申し訳ない気持ちと今までの感謝の気持ちでいっぱいでしたが退職させていただくことになりました。
お世話になったお客さんにも退職することと今までのお礼を伝えました。
本当にありがとうございました。
平凡な会社員になる
ご縁があり現在の会社に26歳から働くことになりました。
仕事内容は、ごく普通の事務です。
土日祝日休みで有給休暇がとれる。残業代が出る。ボーナスが出る。
待ち望んでいた安定した会社員です。
入社して1年くらいは月に5万円くらい貯めれたらいいかなと無計画な感じでした。