2024年から始まった新NISAは、非課税枠が大幅に拡大し、投資の自由度が増したことで、多くの投資家にとって魅力的な制度となりました。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠を活用できるのが特徴で、特に「少し攻めた投資」をしたい人には、ナスダック100が注目されています。

この記事では、ナスダック100の基本的な解説、メリットとデメリット、過去の実績、そして新NISAでの具体的な投資信託(iFreeNEXT NASDAQ100インデックス、楽天・NASDAQ-100、ニッセイNASDAQ100インデックスファンド)を紹介します。
ナスダック100とは?
ナスダック100(NASDAQ 100)は、アメリカのナスダック市場に上場する約3,000銘柄のうち、金融セクターを除いた時価総額上位100社で構成される株価指数です。
アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグル)、メタ、テスラ、エヌビディアといった、いわゆる「Magnificent 7」と呼ばれるテック企業が上位を占めており、IT・テクノロジー分野に特化した成長性の高い指数として知られています。

ナスダック100は、特にイノベーションを牽引する企業に投資したい人にとって魅力的な選択肢です。
S&P500や全世界株式(オールカントリー)と比べて、特定の成長分野に集中しているため、リスクとリターンのバランスが異なる点が特徴です。
ナスダック100のメリット
1. 高い成長性
ナスダック100は、テクノロジー分野のトップ企業で構成されており、過去10年を見てもS&P500を上回るリターンを記録しています。IT革命やAIの進化など、今後も成長が期待される分野に投資できるのが最大の魅力です。
2. 分散投資が可能
100銘柄で構成されているため、1社に依存するリスクが少なく、テクノロジーセクター全体の成長を享受できます。個別株投資に比べて手軽に分散が効くのもポイントです。
3. 新NISAとの相性抜群
新NISAの非課税枠を活用すれば、ナスダック100の成長による利益をまるごと非課税で受け取れます。特に長期投資を前提とする新NISAでは、複利効果を最大化しやすい成長性の高い指数が有利です。
ナスダック100のデメリット
1. 値動きが大きい
成長性が高い反面、ナスダック100は値動きが激しい傾向があります。例えば、2020年のコロナショックや2022年の金融引き締め時には、S&P500や全世界株式よりも大きな下落を経験しました。リスク許容度が低い人には注意が必要です。
2. セクター偏重
テクノロジーセクターに特化しているため、他の産業(エネルギーや金融など)の成長を取り込めません。テック企業の業績が停滞すると、指数全体に影響が出やすい点も考慮すべきです。
3. 為替リスク
ナスダック100は米ドル建ての指数であるため、円安・円高による為替変動の影響を受けます。為替ヘッジなしのファンドを選ぶ場合、この点もリスク要因となります。
ナスダック100の過去の実績
ナスダック100は過去に優れたパフォーマンスを示してきました。
例えば、2013年から2023年までの10年間では、年平均リターンが約17%を超える時期もあり、S&P500(約12%程度)を大きく上回っています。

特に近年は、AIやクラウドサービス、電気自動車などの成長分野が指数を押し上げており、2023年には「Magnificent 7」の好調さで50%以上の上昇を記録した年もありました。
ただし、2000年代初頭のITバブル崩壊時には70%以上下落した歴史もあり、短期的な変動リスクが高い点は見逃せません。長期視点で投資する覚悟が求められます。

新NISAでのナスダック100投資におすすめの投資信託
新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠でナスダック100に投資できます。それぞれのおすすめファンドを紹介します。
つみたて投資枠:iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
- 運用会社: 大和アセットマネジメント
- 信託報酬: 0.495%(税込)
- 特徴: iFreeNEXT NASDAQ100インデックスは、ナスダック100に連動する投資信託の中で唯一、新NISAの「つみたて投資枠」に対応しています。金融庁の厳しい基準を満たしており、毎月一定額を積み立てることでリスクを分散しながら投資できます。信託報酬は他のナスダック100ファンドに比べるとやや高めですが、つみたて投資枠の非課税メリットを活かしたい人には最適です。
- おすすめポイント: 初心者でも手軽に始められる自動積立設定が魅力。長期的な資産形成を目指すなら、このファンドでコツコツ投資するのがおすすめです。
成長投資枠:楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド
- 運用会社: 楽天投信投資顧問
- 信託報酬: 0.198%(税込)
- 特徴: 楽天・NASDAQ-100は、成長投資枠で利用可能な低コストの選択肢です。信託報酬が非常に安く、ナスダック100の成長を効率的に取り込めます。2024年1月に設定された新しいファンドで、楽天証券を中心に人気を集めています。
- おすすめポイント: コストを抑えつつ攻めの投資をしたい人にぴったり。スポット購入や積立設定も柔軟に対応可能です。
成長投資枠:ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
- 運用会社: ニッセイアセットマネジメント
- 信託報酬: 0.2035%(税込)
- 特徴: ニッセイNASDAQ100は、2023年3月に設定され、わずか1年弱で純資産額が1000億円を突破するほどの人気ファンドです。信託報酬が低く、ナスダック100への投資をシンプルに実現できます。成長投資枠専用で、つみたて投資枠では購入できませんが、積立設定も可能なため柔軟性があります。
- おすすめポイント: 低コストと高い人気を兼ね備えたファンド。少し攻めたいけど安定感も重視する人に最適です。
まとめ:新NISAでナスダック100を攻めるならバランスが大事
新NISAで少し攻めた投資を考えているなら、ナスダック100は成長性の高さから魅力的な選択肢です。

「つみたて投資枠」でiFreeNEXT NASDAQ100インデックスを活用してコツコツ積み立てつつ、「成長投資枠」で楽天・NASDAQ-100やニッセイNASDAQ100インデックスファンドを使って大胆に投資するのも良い戦略です。
ただし、高いリターンを狙える一方でリスクも大きいため、全額をナスダック100に集中させるのではなく、S&P500や全世界株式と組み合わせるなど、自分のリスク許容度に応じたポートフォリオを考えることが重要です。

あなたの投資スタイルに合った攻め方で、新NISAをフル活用してみてください!